負担が軽くなる農業用機器のリース方法

夕日をバックに麦などを刈る大型重機数台

起業家と集落農家のマッチングにも一役を買うリース

農業を行ないたい人、あるいはすでに農業を行なっている人で、農業用の機械や農具の入手方法を探している方は、このような方法でのリース契約を行なえば月々の負担が軽くなるというリース商品があります。それは「農機のおまとめサービス」というもの。

農業はたとえまだ起業段階であっても、周囲の人々の手助けがなければ1人で成功までもっていくことは不可能です。最近では農業に魅力を感じた若者たちが地方に行って、耕作放棄地など継承者のいない農地を安く借り受けて農業を開始する事例が増えています。

若い人が数人のグループで農機や農具を買取ってスタートするのは負担が重すぎますが、これを法人組織化することで、1人だけにリース代金の負担を負わせないリース方式というのが「農機のおまとめサービス」です。地方の集落では、農業の担い手・後継者がいなくなって、放棄地が増加しています。

若い世代のグループがこうした農家と新しい組織を作って営農化することで、リース費用は法人組織全体で負うことになり、個人的な負担からは解放されます。リースはもともとメリットの多い契約方式でしたが、このように農業の後継問題と集落の営農化問題を解決するためのリース商品もあります。

地方に移住して、そこで農業をスタートさせようとする若者たちの思惑と、地方の集落で後継者問題に悩む農家の問題を、農機おまとめリースが橋渡しをして解決のお手伝いをしようというプランです。

農機おまとめリースの仕組み&メリット

農機を無駄にしないリース形式の運用
希望する個人の農家から、いったん集落営農組織で“継続使用するための農機”を買上げ、それを新たに組織化された集落営農グループに貸与しリース契約を結びます。買上げの段階で厳格な農機査定が行なわれるので、農機の価値を損なわない公平・公明な農機の継承が可能になります。
負担が重荷にならないリース料金の平準化
法人化された集落営農組織は、リース契約が法人組織と交わされるため、一度に多くのリース費用が個人に対して発生することがなくなります。契約時には希望するリース期間に応じてリース料が算定され、リース期間の満了日まで費用が平準化してかけられます。
個人の負担を軽微にして営農組織の成長を支援
農機の維持管理にかかる費用が、これまでであれば個人負担と同様になっていましたが、法人組織化されたグループが契約の対象となります。そのため結果的には個人が負う費用の配分はごくわずかなものとなり、組織の成長を助けます。
事務処理を軽減して営農組織の活性化に一役
本来のリース契約のメリットでもありますが、リースは経費計上が認められているため、個人が農機を所有していたのとは違い、減価償却費の計算や軽自動車税・保険手続きなどの事務処理が不要です。生産的な活動に組織力を集中させられます。